2025.10.31
シンガポールSWITCH出張 ― 世界と静岡をつなぐエコシステムの今

「いるべき時に、いるべき場所にいる」
今年もまた、シンガポールで開催されたアジア最大級のイノベーション・スタートアップイベント
SWITCH(Singapore Week of Innovation & Technology)に参加してきました。
今回も静岡から、県内スタートアップの創業者、県庁・静岡市の職員、そしてクライアント企業の方々が一緒に現地入り。


「地方から世界へ挑むなら、まず世界を体感せよ」とよく言いますが、まさにその言葉を地で行く出張となりました。
シンガポールという“構築されたエコシステム”
改めて感じたのは、シンガポールは国家が「エコシステム」を意図的にデザインしているということ。
国土も資源も市場も限られている中で、スタートアップを国家戦略の中心に据え、教育・投資・規制緩和を一体的に動かしている。
一方で、シンガポールと対照的な存在が、東南アジア各国の“都市主導”エコシステム。
ベトナム・タイ・インドネシアといった市場は、ボトムアップ的に成長しており、国というより“都市連合”としてスタートアップのエネルギーが集まっています。
この構図、どこかで見覚えがありませんか?
そう、日本における「東京と地方都市」の関係性そのものです。
地方都市が学ぶべきこと、そうでないこと
シンガポールには、学ぶべき点がいくつもあります。
特に、国家レベルでのリスクテイク、公共と民間の素早い協働、
起業家に対する明確な「出口設計」支援などは、日本の地方都市にも応用できる。

ただ、一方で注意すべきは、“シンガポールの成功モデルを、そのまま地方に持ち込んでも機能しない”という事実。
地方には地方の強みがあり、コミュニティの密度、産業基盤、文化資本という「違う武器」を持っています。

必要なのは「模倣」ではなく、「翻訳」。
つまり、地域の文脈に合わせて再構築する力です。
“静岡発ユニコーン”たちの現在地
今回の出張では、友人たちとも多く再会しました。
浜松から世界を狙うゼロワンの内山さんは相変わらず社会不適合者(これは最大級の褒め言葉です。)常識の外側でしか、新しい世界はつくれません。
一方、養殖スタートアップ「ストラウト」の平林さんは、静岡から沖縄へ拠点を移し、文字通り「水を得た魚」。世界市場に挑む覚悟とスピードが加速しています。

「ユニコーンになったらキャピタルゲインの10%を静岡に恩返しします」とコミットしてくれました。
“偶然”は準備された人に訪れる
この数年、僕自身が強く感じているのは、
「いるべき時に、いるべき場所にいる」ことの重要性です。
結局、どんなに戦略を立てても、現場に身を置き、人に会い続けることでしか見えない景色がある。
海外のスタートアップを見ても、地方の起業家を見ても、成功している人はみな、“出会いの確率”を高めに動いている。
今回のシンガポールもまた、そんな「偶然」をたくさん運んできてくれました。
やはり現場に出ることが、次の挑戦の始まりですね。
静岡から、世界へ。
SWITCHの熱気を静岡に持ち帰りながら、
これからも“事業と、事業を創る人”が増えていく仕掛けをつくっていきたいと思います。
